昭和は遠くなりにけり

古代に思いを馳せ、現在に雑言す。・案山子の落書・

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

§18 朝廷を形作る数。

十や百には、充分あるいは一杯という意味での言葉、十分や百足るがありました。8はどうでしょう。今風には、腹八分目に医者要らずでしょうか。8には、丁度好いという意味もあるのかも知れません。なにせ八卦占いは丁度好いのに限りますから。相撲の "ハッ…

§17 神仙、風門がつなぐもの。

とにもかくにも、8は大きな数を表わす。また、そうした意味で古代人がこれを使ってきたことは確かなことです。しかし、古代には百足る、あるいは百足らずという言葉があります。そして何よりも、十分という言葉が今日にあります。そもそも現実の場面では、…

§16 形としての8。

今日、いや昔から我々は8を末広がりの縁起のいい数として捉えています。しかし良く考えてみれば、これは八という漢字が大陸から伝わって以降のことであり、日本古来からの捉え方ではありません。また、「記紀」にしても8を、八十、八十万、八百万といった、…

§15 八卦と8。

造化三神に別天津五神、果ては神世七代。「記神話」は欲張りである。それにひきかえ中国では三皇五帝で終始しています。 思うに、太極と両儀とで簡単に三神が出来ますが、四象を五神とすることは簡単には出来ません。「記神話」が苦労をしたことだけは確かでしょ…

§14 八卦の生成と記紀神話

陰陽には善悪も醜美も喜怒もありません。しかし、森羅万象を陰陽二元論で説く古代人は、万物を陰と陽に分けました。したがって、善をも悪をも醜をも美をも当然分けたはずです。そして陰をも陽をもです。 八卦の生成と記紀神話 陰を陰と陽に分ければどうなる…