昭和は遠くなりにけり

古代に思いを馳せ、現在に雑言す。・案山子の落書・

§♪.ミッドナイト・オカマお黙り。

 暑い夏が続いています。ここ葛城村で冷えたビールが飲みたければ、有難屋の婆さんの駄菓子屋兼酒屋でチータラ片手に立ち飲みするか、あるいは美川のオカマ爺いの居酒屋でしゃれたオードブルを前にジョッキを傾けるかのどちらかしかありません。
 ただしかし、蒸し暑く寝苦しい夜に冷えた生ビールを求めても、時刻も十一時を過ぎれば有難屋の婆さんの店はとっくに明かりを消していますから、美川のオカマ爺いの居酒屋に行くほかはないようです。
 さて、今夜はその美川のオカマ爺いの居酒屋で、チンプイ放送の ミッドナイト・オカマお黙り の実況放送があるとか。ちょっと寄ってみますか。

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「私、チンプイ放送アナウンサーの葛城山彦です」
「このたび、新番組 ミッドナイト・オカマお黙り の司会を勤めさせていただくことになりました」
「今やオカマと右翼がカラオケをする時代です」
「こうした番組を始める我がチンプイ放送局は、さすがに先見の明があると感動いたしております」

「今夜は、我が村ではオカマの草分けとも目されている美川憲七さんの お黙り酒場 からの実況です」
「マスター、政府与党議員のLGBTは非生産という発言について何か一言ありませんか」

「そりゃーあるはよ、一言どころか三言も四言もね」
「でもその前に、オカマお黙り ってどういう意味なのよ」
「でも、うちの宣伝になるからマアいいわ」
「でも、マスターって言うのだけはやめてちょうだい」
「ママとかおねーにしてくれない」
「そうそう、おかみでもいいわよ」

「ハイ、わかりました。あらためてお聞きします」
「おかみ、政府与党議員のLGBTは非生産発言についてどう思われますか」

「そうねー、でもその前に」
「えっ、私ほかにも何か気に触ることを言っていますか」

「いいえ、そうじゃないのよ」
「確かこの発言をした議員って、50過ぎのオバサンだったわよね」
「50過ぎのオバサンって、これもう非生産年齢よね」
「これって、そもそもチョット可笑しいんじゃないの」
「そもそもこのオバサン、自分のこと分かってて言っているのかしら」
「それとも、自分はとっくに生産ノルマはこなしているって事かしら」
「でも、生産ノルマってどのくらいなのかしら」
「二人か三人」

「三人だったら、私オカマを始める前にとっくにこなしているわよ」
「でも、どういうわけか三人とも今は塀の中にいるの」
「でも、ちゃんと生産活動はしているって」
「だって、毎日何かを作らされているって言ってたもん」

「へー、美川さんて子供が三人もいたんですか」
「そうなの、若気のイタリア、後悔のサンフランシスコってわけよ」
「ところで、話題を元に戻したいのですが」

「ウーン、これって要するに生産性の問題よね」
「つまりこれが現時点から将来にかけての事を言っているのだとしたら、このオバサン議員も非生産の仲間なんだから、この発言って言語明瞭意味不明ってことよね」
「また、過去のことも入るのだとしたら、人生いろいろって言うでしょう、このオバサン議員は何か見当違いをしているってことよね」
「いずれにしてもって言うか、最近の自民党議員って頭は悪いはケツの穴は小さいは、本当にろくでもない者ばっかりよね」
「何でも産休を取って、よそで生産活動に勤しんでいた議員がいたっていうじゃない」
「本当にバカにしているわよね」

「放送時間も残りわずかになってしましました」
「美川さん、最後に一言だけお願いします」

「そう、一言だけ、一言だけよね」
「そうね、そうLGBTだけが非生産ってわけじないのよ」
「普通の男女の結婚だって、その生産活動の99.99%は非生産よね」
「それに嫁さんが妊娠したら、後はもうみんな非生産活動ってわけでしょう」
「どうしても生産活動をしなければならないのだとしたら、さっきの産休取った自民党議員のようによそで励まなきゃーいけないんでしょう…」
「アッ大変、私わかっちゃった」
自民党議員が何でこんなことを言ったりそんな事をするのかが…」
自民党ってとんでもない党よ」
アベノミクスの三本の矢、これって一本は妻、後の二本は愛人のことよ」
「妻と愛人を持って生産活動に励めっていうのがアベノミクス三本の矢の本当の意味よ」

「美川さん貴重なご意見ありがとうございました」
「これで本日の放送を終わらせていただきます」

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 皆様。三本の矢の一本も持てなかった皆様、
非生産性の例の呪文を唱えましょう。

 けっこうけだらけ ねこはいだらけ
        チチンプイプイ たむろっど

結構でございました。