♪.九段坂坂ノ上通信発
今年もほとんどの与党の議員が靖国神社に参拝していたようですが、… もしかすると憲法改正法案の次は靖国法案かもしれません。
国家のしこりがアジアのしこりとならない様に気をつけねば、…
これはだいぶ前の葛城村チンプイ放送から聞こえていた御隠居さんと葛城山彦との会話です。
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「最近、靖国神社に参拝している元閣僚や議員の数が増えているようですが、ご隠居さんにはどう映りますか」
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「ウン、こりゃ歴史認識の欠如やナ」
「靖国神社は古来からの神社とは少し違っているんでナ」
「そもそも、死者を祭った神社というのは昔からはそんなに多くは無いんじゃよ」
「有名なものとしては菅原道真の天満神社(宮)があるんじゃが、これは御霊神社で、靖国神社とはその趣旨が異なるんじゃナ」
「それ以外としては祖廟的な性格のものがほとんどで、日光東照宮などがその最大のものじゃろか。そうそう、お伊勢はんもそういうものじゃが死者というわけではないんじゃナ」
「あとは、将軍などを祭ったものもあるようじゃが、これは都や国を悪霊や災いから守るといったもので死者を祭るというものではないんじゃナ」
「本来、聖徳太子以後のことじゃが、日本では死者の弔いは仏教がやっておった。それが明治の廃仏毀釈でやむなく神道に頼ったというのが靖国神社なんじゃナ」
「いってみれば靖国神社は神道としても異端、明治の新興宗教社なんじゃナ」
「そして何よりも問題なのが、靖国神社が神社だということなんじゃ」
「遺族やその関係者が参っている間はいいんじゃが、100年後のことを考えてみると問題があるんじゃナ」
「それは神社のあり方に起因することなんじゃが」
「ところで、あんたは神社に何をおまいりにいくのかな」
「そう、家内安全・商売繁盛で金持って来いじゃろうと思うが、つまりはご利益を貰いに行くわけじゃ」
「さて、そこでじゃ、靖国神社でのご利益とは何じゃろうか。もっとも、靖国神社にご利益を貰いにいく馬鹿はいないともいえるのじゃが」
「しかしノオ、天満宮を見てみい。ここに祭ってあるのはご利益とは正反対の菅原道真の怨霊なんじゃ、誰もここからご利益を貰おうとは思わんかったじゃろうが、それが今では押しも押されぬご利益満点の天神様じゃ。受験生にはなくてはならない学問のご利益の神社じゃ」
「さて、もう一つそこでじゃ、靖国神社から思い浮かぶご利益とは何じゃろかな」
「そう、戦争、徴兵、侵略、そして敗戦じゃろう」
「どれをとっても良いご利益には繋がらないじゃ。ただ、のう、集団的自衛権とアベノミクスを掲げる政府には敗戦以外はみんなほしいご利益じゃろうとは思うんじゃが」
「それはさておき、今日の日本人が神社に求めるものはその前身が何であれご利益と霊験なんじゃよ。このことを無視して戦争に繋がるものを神社とすることは神に対しても人に対しても無責任ということなんじゃ」
「わしに言わしめれば、靖国神社に参拝する政治家は日本の文化も歴史も知らぬ、日本の未来も考えぬ愚か者ということなんじゃな」
「ところで戦死者が求めるものは何じゃろうかのう」
「彼らが最も知ってもらいたいのは、ひとたび戦争になれば勝つまで戦いつづける他はなく、負けるまで戦い続ける他はなく、そして死ぬまで戦い続ける他はなかった、ということではなかったのではないじゃろうか」
「明治という時代が生んだ新興宗教は、あるいは戦死者の霊を慰めるためそれを神社に祭り軍神としたのかもしれないんじゃが、半世紀も経ずしてそれは戦争美化・戦死美化・聖戦遂行の舞台装置となったんじゃ」
「一度あることは二度ある。わしの考えでは、靖国神社は靖国堂とかに名前を改め広島か長崎に移るのが一番いいと思うんじゃがのう。名もなき神社なれば、なにを祭ろうとかくも問題とはならなかったのじゃが。死者よりも生き残った者、わけても政治家の意向が優先されたせいなのかノウ…」
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それでは皆さん、ご利益のほどは保証できませんが、例の呪文を唱えましょう。
けっこうけだらけ ねこはいだらけ
チチンプイプイ たむろっど
うん、結構じゃった。
なお、この呪文は神社での御祓いの前と後とではその効力に少しばかりの違いが生じます。自己責任の下での後使用を願います。